デジタルなのにモノクロ映画「ゴジラ-1.0/C」を観た
先日、映画「ゴジラ-1.0/C」を観た。ゴジラマイナスワン/マイナスカラーと読むみたいだ。戦争に敗れ、焼け野原となった終戦後の日本に、さらに追い打ちをかけてゴジラが襲来! この最悪のタイミングをゼロ以下の「-1(マイナスワン)」と表現している。
実は最初に公開された「ゴジラ-1.0」も劇場で観た。ただ怪獣が暴れるだけの映画ではなく、ちゃんとドラマになっていて、ラストは涙を誘う。劇場内では鼻をすする音があちらこちらで聞こえた。もちろん、山崎貴氏のVFXによる迫力ある映像も最高。もう一度観たいと思っていたところへ、同映画のモノクロ版が上映されるというニュースがちょうど耳に入った。それが「マイナスカラー」のタイトルがついたモノクロ映画「ゴジラ-1.0/C」だ。
初代ゴジラ映画はモノクロだったようだし、怪獣映画とモノクロの相性は良い。ロボットと怪獣が戦うアメリカ映画の「パシフィックリム」なんかも意外とモノクロが合うのではないだろうか。ゴジラのボディはカラーでも色が黒っぽいのでそれほど変わらないのだが、モノクロ化で階調が豊かになっているのか、さらに深みが増しているような気がした。それに比例して、怪獣としての凄みも増した。人物は、女性はカラーのほうが良さそうだけれど、男性はモノクロのほうが恰好いい。物語への感情移入はどうかというと、やはりみんな鼻をすすっていたし、私も完全にモノクロの世界に浸ることができた。とてもいい映画を観た。
余談だが、写真では、ライカやペンタックスがモノクロしか撮れない専用機をデジタルカメラでつくっている。普通のデジカメで撮ったカラーデータをモノクロ化するのと、専用機で撮るモノクロはやはり違うらしいのだ。ペンタックスはこれをK-3という一眼レフカメラでやっているが、もしコンデジのGRでやっていたら私も購入したと思う。そういう人は多いのではないだろうか。みんながGRモノクロームを期待した(と思う)。
さて、写真は、長崎市の駅前にあるNHK長崎放送局の電波塔。記事の内容に合わせてモノクロにするべきだった。
2023年10月某日撮影