会話支配率を低くすることを普段の生活でも心掛ける

池島

 とある営業パーソンの商談を聞いていて、お、なんだかまとまりそうだなと思うときと、結構厳しそうだと思うときがある(当たり前だけど)。違いはどこだろうと考えてみると、客と営業、どちらが多く話しているか、ということに尽きる。

 サッカーにはボール支配率という、ゲームを有利に進めているのはどちらのチームかというのをはかる指標のようなものがあるが(もちろん、支配率が高いからといって必ずしもゲームに勝つわけではない)、「会話支配率」は商談に大きく関係していると思う。会話支配率を二つのストップウォッチを用いて計り、会話支配率と商談の成否の関係性を調べてみるとおもしろいかもしれない。きっと、商談においては支配率が高いほうの負けだ。

 話しているときと、話を聞いているときでは、よほど人の話を聞くのが好きという人でない限り、普通は自分が話しているときのほうが圧倒的に気分がいい。これを相手に譲ることで、相手からの承諾を得られやすくなる。話しながら、だんだん肯定的になってゆくから不思議だ。聞きながら肯定的になることはあまりない。押し付けられているように感じるのが関の山だ。

 最初の話に戻ると、お、なんだかまとまりそうだな、という商談を観察していると、たいてい会話を支配しているのがお客のほうなのだ。商談に限らず、普段の人間関係においても、会話支配率が低いほうが人に好かれるのかもしれない。

 さて、写真は前回に引き続き、長崎県の池島。フェリー乗り場から、平坦地にある団地を通りすぎて坂道を少し登ったところからの景色。

 2023年12月某日撮影

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