FringerのマウントアダプターFR-EFTG1を使って、GFX100テスト撮影
CanonのR5markⅡの購入をやめて、その代わりに初代GFX100を中古で購入した。マウントアダプターのTECHARTのEF-FG01+を介して、CanonのTS-E24mmでテスト撮影したところ、手振れ補正が効かず、ブレた写真を量産してしまった。シャッタースピード1/60でも写真がブレていたので、手振れ補正が効いていないというより、何かマシントラブルが発生しているように感じた(たとえ手振れ補正がなくても24mmレンズで1/60はブレない)。
まず最初に疑うべきは、機材の組み合わせではないか。そもそもTECHARTのEF-FG01+がTS-Eレンズに対応していないのではないか。そう思い、マウントアダプターをFringerのFR-EFTG1に変えてみることにした。ここまでは、前に書いた(→中古市場でいまお買い得なGFX100を買って、テスト撮影してみた)。
先日、FringerのFR-EFTG1が届いたのでさっそくテスト撮影をしてみた。結論からいうと、何事もなく普通に撮れた。前回のテスト撮影で起こったトラブルが嘘のように普通に撮れる。シャッタースピード1/10でも試してみたが、しっかり手振れ補正が効いてブレていない。
話は逸れるが、私は常々、世の中の「普通」をつくってくれている人、あるいは守ってくれている人に感謝してやまない。たとえば、蛇口をひねると水が出る、というのは「普通」のことだけれど、なんにもしていないのに「普通」に水が出るわけがない。誰かがこの「普通」を守ってくれているのだ。
ひとまず、写りがどうの、使い心地がどうの、という以前に、普通に撮れるようにしてくれたFringerのFR-EFTG1にまずは感謝したい。TECHARTのEF-FG01+だと「普通」に撮れなかった原因は未だにわからないけど、TS-Eレンズが対応レンズではなかった、と勝手に思うことにした。FringerのFR-EFTG1は、絞りリングも付いていて、異なるマウントのレンズでもGFレンズと同じ動作で絞りを設定できるのはうれしい。
テストの感想としては、写りは申し分ない。でもこれは最初からわかっていた。ただ写りがいいだけだと私の主力機R5でも十分良いと思っているし、取り回しはコンパクトなR5のほうが圧倒的にいいに決まっている。取り回しがいいというのは、撮影の時短になるし、持ち運びのストレスも少なく、結果として撮れ高が増える。私がGFX100に求めていたのは、撮れ高ではなく「感動」だ。
今回のテストでは、残念ながらまだ感動にまでいたっていない。もちろんすごくよく写るのだけど、何度もいうようだけど、よく写るのはR5でも同じ。それでも、ひとまずはFringerのFR-EFTG1のおかげで普通に撮れるようになったので、短い期間でGFX100をどうこうと評価するつもりはない。これからフィルターなどを揃えながら(これまでCanon純正のドロップインフィルターマウントアダプターに頼っていたので手持ちがない)、じっくりと撮ってみたいと思っている。
写真は、GFX100でテスト撮影した長崎市役所。アスペクト比は、デフォルトの4:3で撮影し、このサイト掲載用に3:2にトリミングした。2023年の開庁以来、久しぶりに撮影に来てみたが、撮りながら、こうやって正面から撮影できるのは、前の空き地に何か建物が建つまでだなと思った。
余談になるが、以前、仕事で建築を撮っていて、外観はもう少し時間を置きたいと思って(陽の当たり方が今一つだった)、先に内観を撮った。雲一つない晴天に油断してしまった。内観撮影が終わって、外観を撮ろうとしたときには雲がかかってしまっていた。いったい、いつ、どこからやってきた雲なんだ・・・と後悔したけれど、もう後の祭り。いま見えている景色はいましか撮れないのだ。
今回の写真はTS-E24mm(GFXで撮ると約19mm相当になる)で撮影しているのだけど、これ以上引けず、建物全体は撮れなかった。近々、TS-E17mm(GFXだと約14mm相当)を持って、前の土地が空き地になっている今のうちに撮影しておこうと思う。
2024年9月某日撮影