GRⅢにワイドコンバージョンレンズをつけて建築写真を撮ってみた

和泉屋本店

 カメラは、CanonのR5と富士フィルムのX-T5を使っているが、もうひとつ、個人的に絶対に欠かせないカメラがある。RicohのGRⅢだ。現在は、GRⅢとGRⅢxを両方所有して、常に2台を併用して使っている。

 私にとって、GRⅢは究極のスーパーサブで、旅カメラとしてはもちろん、日々のスナップのほか、ポートレートや物撮りにも時々使っている。GRⅢはフルサイズ換算で28mmの固定レンズで、35mmと50mmのクロップも可能。GRⅢxは換算40mmの固定レンズ。こちらは50mmと71mmのクロップ撮影が可能だ。この2台を併用すると、28mm、35mm、40mm、50mm、71mmで撮ることができる。

 71mmまでクロップして撮ることは滅多にないのだが、昨年、旅先で気がついたのだけど、71mmクロップは動物園でよく活躍した。犬や猫など身近な動物を撮るにも良いかもしれない。レンズシャッターだからフラッシュが全速同調することや、NDフィルターが内蔵されているのでポートレートでは日中シンクロ撮影にはすごく便利だし、マクロ撮影もできるので物撮りも問題ない。GRさえあればなんでも撮れてしまうのだ。

 仕事で使うR5は別として、そのほかのカメラは一切いらないと思ったことさえある。ただひとつ、建築を撮るには28mmはちょっと狭い。もう少し広角がほしいので、その役目は軽量なX-T5とSIGMAレンズのコンビに任せようと思っていた。

 ところが、GRをもっと使いたい欲求を抑えきれず、先月ワイドコンバージョンレンズGW4を購入してしまった。これがあれば、フルサイズ換算21mmになる。21mmあれば高層でない限り、だいたいどんな建築でも撮れる。以前は、16mmは絶対に欲しいと思っていたのだけど、最近は自分自身の写真の見方が変わってきたせいもあると思うのだが、そこまで広角である必要はないと思うようになった。28mmは狭いし、24mmでも不安だけれど、21mmなら撮れる。これからしばらく、ワイドコンバージョンレンズを付けっ放しにして、21mmGRⅢ+40mmGRⅢxという運用を試してみたいと思う。

 写真は、ワイドコンバージョンレンズのテストで撮った長崎市内の建築物。いちばん上の写真は、浜町アーケードの和泉屋本店。昨年、2023年にリニューアルオープンした。設計はなんとあの隈研吾氏である。

 2024年3月某日撮影

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